こんにちは、じっと(@jittoblog)です。
今回紹介するサウナ施設は、関西地方にある『ユートピア白玉温泉』です。今回で2回目の訪問になります。
この施設は2022年8月にリニューアルされており、リニューアル後の訪問は初となります。
ユートピア白玉温泉と言えば、水深140㎝の『氷水風呂』が名物です。新たに生まれ変わったボナサウナとも相性抜群の水風呂です。
全国で廃業に追い込まれる銭湯が多い中、ユートピア温泉は今回で2度目の大規模なリニューアルが行われています。昭和、平成、令和と進化を続けてきた『ユートピア白玉温泉』のサウナ。興味のある方は、是非覗いてみてください。
では、紹介していきます。
ユートピア白玉温泉の基本情報
- 銭湯
- 営業時間 AM6:00ー翌AM1:00
- 年中無休
- 入浴料 大人 520円 中学生(要証明)400円 中人(小学生)200円 幼児(幼稚園以下)100円
- サウナ料金300円(2時間制)
- 入浴回数券(10枚)5,000円 1回利用毎に1スタンプ付与され10スタンプで1,000円割引券贈呈
- サウナ付回数券(10枚)8,000円 1回利用毎に1スタンプ付与され10スタンプで1,000円割引券贈呈
- 貸しタオル50円 貸しバスタオル100円 貸しタオルとバスタオルセット140円
- 支払方法 現金、クレジット、電子マネー、交通系IC、QRコード決済
- 駐車場22台(内2台軽自動車専用)完備
- 最寄駅 JR京橋駅から徒歩8分程度 京阪京橋駅から徒歩8分程度
ユートピア白玉温泉のロケーション
大阪市城東区にあるユートピア白玉温泉は、昭和38年創業。地域の方に愛され続けた銭湯は2024年に70周年を迎える老舗の銭湯です。
大阪市城東区は、その名の通り大阪城の東側に位置する場所です。寝屋川(ねやがわ)、城北川( しろきたがわ)平野川(ひらのがわ)など大阪市内でも河川が多い地域で、古くは江戸時代の大坂冬の陣の舞台となった場所でもあります。政令指定都市の中でも全国トップクラスに人口密度が多く、JR線、京阪線、地下鉄など公共交通機関が充実しており利便性が良さが特徴の大阪市城東区。
そんなところにユートピア白玉温泉はあります。
JR京橋駅 北口
今回、JR線を利用しました。京橋は京阪線も乗り入れていますので、とても便利な最寄駅です。
京橋商店街
JR京橋駅北口を出て目の前にある商店街です。南通りのアーケード内を直進します。
BERONICAの看板
この看板が見えて来たら、さらに直進します。
焼肉屋さんの目立つ看板
交差点で信号待ちをしていると目の前に見える看板です。横断歩道を渡って、この看板を左手に見ながらさらに直進です。写真の右の電柱にも白玉温泉の看板。
突き当たり
直進してくるとコインランドリーが見えてきますので、ここを右折します。
セブンイレブンが見える交差点
目の前にセブンイレブンが見えたらすぐ左折です。
ユートピアはもうすぐ
左折したらそのまま直進。テンションが上がってきました。
ユートピア白玉温泉到着
ここまでのんびり歩いて10分程度でした。この施設の下に駐車場が完備されています。
ユートピア白玉温泉ってどんな銭湯?
2022年に大規模なリニューアルが行われ、新たな銭湯として生まれ変わったユートピア白玉温泉。オートロウリュ完備の広々としたサウナがあり、深さが140㎝定期的に氷が落下してくる「氷水風呂」が名物。水風呂付近の階段を登ると外気浴が楽しめるこだわりの休憩スペースがあります。ここで外気浴をしていると突然「ゴロゴロゴロッ」っと氷が水風呂落下する音が響きます。初めての方はちょっとビックリするかもしれない演出。唯一無二の音を聞きながらととのいロードに没入できます。
ここが銭湯と忘れてしまうくらい充実した設備がユートピア白玉温泉にはあります。
エントランス
ユートピア白玉温泉入口
春には入口付近にツバメの巣ができ、雛の成長が垣間見えます。
コインランドリーも完備。
下駄箱と券売機
ユートピア白玉温泉は、クレジット、電子マネー、QRコード決済も可能です。現金以外の支払い希望の場合は、2階ロビーで支払いを行います。
階段を上がるとユートピアはもうすぐ。
2階ロビー
清潔感のある広々とした空間。
軽食や駄菓子のコーナーも完備。
ゆっくり座りながら飲食できます。
畳の休憩スペース
足を伸ばしながらのんびりくつろげます。
脱衣所
脱衣所のロッカーは、入浴のみのお客様とサウナを利用されるお客様で分かれています。サウナ利用者専用のロッカーは数が決まっており、2時間の時間制限が設けられていますので、サウナが大混雑する事なく快適にサウナを楽しめます。
脱衣所のロッカー
清潔に保たれた脱衣所。備え付けドライヤーは無料で利用できます。
お風呂
ユートピア白玉温泉のお風呂。「あれ、ここスーパー銭湯?」と勘違いしそうな程バリエーションに富んだお風呂があります。サウナも良いけどお風呂も是非楽しみたいですね、高濃度炭酸泉ハマります。
種類が豊富なお風呂
広く深めのお風呂のほかに、電気風呂や寝湯や座り湯なども完備。リンスインシャンプーやボディソープも完備されているのが嬉しいですね。
リニューアルの時に導入された高濃度炭酸泉
温度はぬるめに設定されていて長くお湯に浸かることができます。最初は人気がなかったようですが、今では場所の取り合いになることがある程の人気ぶり。
露天風呂とエステバスも完備。
サウナ室
今回のリニューアルで目玉となっているサウナ室。広々としたサウナ室にはTVモニターはなく、温度計とサウナ時計のみ設置。サウナに集中できる環境が整えられています。室内は90℃でしたが、10分毎に発生するオートロウリュによりしっかり湿度が保たれ、体感温度はかなり高めでした。足元からも熱がしっかり伝わってくので効率よくが蒸されます。上段だけで3セットがキツイと感じるくらい熱いサウナでした。この熱さクセになります。
こだわりの詰まったボナサウナ。
90℃の室内は湿度もしっかり保たれ、しっかり熱い。TVモニターは無し。ととのいロードに集中できるこだわりのサウナ室。サウナ室前に用意されているマットを敷いて入ります。
名物氷水風呂
知らないとちょっとびっくりするかもしれない、突如氷が落下してくる水風呂。深さ140㎝の水圧が心地よい最高の水風呂です。唯一無二の「氷水風呂」一度入ると病みつきです。
ユートピア白玉温泉と言えば「氷水風呂」
深さ140㎝もあるこの水風呂は、程よく水圧もかかり水温16℃程をキープ。長く入っていたくなる水風呂です。
氷水風呂はある食べ物からヒントを得て生まれた⁉︎
名物「氷水風呂」は、偶然から生まれた水風呂でした。およそ20年前、突如チラー(冷却装置)が故障して水風呂を冷やすことが出来なくなりました。すぐに修理依頼をしたものの修理が終わるまで約1ヶ月。長期間水風呂がない状態はまずいと頭を抱えていた時、たまたまテレビに映っていたのは「カツオのタタキ」を調理している風景。わらで焼かれたカツオの身を氷水に入れて冷やすシーンをみた瞬間「これやっ!」とひらめき、氷を大量に入れて水風呂を冷やしたのが始まりだそう。
初めは氷屋さんから氷を仕入れていたそうですが、大量の水を冷やすには大量の氷が必要で入れてもすぐ溶けてしまう氷、満足いく水風呂にするためには莫大な氷と費用がかかり、仕入れだけでは限界がありました。そこで業務用の製氷機を3台購入し、氷が出来上がる時間を少しずつ(10分程度)ずらし、時間になったら勝手に製氷機から氷が落下ししてくるような仕組みを考えました。これが名物「氷水風呂」の原型です。その後、無事チラーの修理は終わったものの氷水風呂は残り今に至ります。ある意味これも「奇跡の水風呂ですね」
休憩
露天スペースに設置されている階段を上がると、外気浴が楽しめる休憩スペースがあります。デッキチェア4脚、イス7脚用意されており、イスの足元には足置き台が設置されています。煙突を眺めながら休憩していると、ここが都会のど真ん中にある銭湯であることを忘れてしまいます。最高の空間です。
外気浴が楽しめる休憩スペース
寝転びながら、座りながらの外気浴により、ととのいロード完走です。サウナーを心を掴む快適な休憩スペースがあります。
その他
駐車場
店舗下にある駐車場
屋外の駐車場と合わせて22台(内軽自動車2台)の駐車が可能です。
奥に車を進めると、
店舗横の広いスペースにも駐車場が完備されています。
コワーキングスペース
ユートピア白玉温泉の3階には、コワーキングスペース(U Work Shiratama)が併設されています。銭湯とコワーキングスペースのハイブリッドは関西発!仕事や勉強で頑張った後はお風呂やサウナでリラックス、最高ですね。
- 営業時間 AM6:00ー翌AM1:00(最終受付AM0:00)
- 年中無休
- 料金
- フリースペース:1時間500円 3時間1,300円 6時間2,300円(3時間以上は1時間毎に400円追加)
- 個室:1時間700円 3時間1,800円 6時間3,300円(3時間以上は1時間毎に600円追加)
- 多目的会議室:ルーム小(4名利用) 1時間1,500円(3時間以上は1時間毎に1,200円追加)
- 多目的会議室:ルーム中(6名利用) 1時間2,000円(3時間以上は1時間毎に1,500円追加)
- 多目的会議室:ルーム大(10名利用) 1時間2,500円(3時間以上は1時間毎に1800円追加)
- 充実した設備
- スリースペース、個室ブース、多目的会議室、全席コンセントWi-Fi完備、マッサージチェア無料
- フリードリンク、漫画雑誌読み放題
- ご注意
- 入浴代、サウナ代は別途必要
- コワーキングスペース利用時間内は何度でも入浴可能
- タオル、その他アメニティは別途料金必要
2代目、3代目とお話
ユートピア白玉温泉は昭和38年、2代目が3歳の時に「白玉湯」を初代にあたるご両親が譲り受けて創業したのが始まりです。元々ご両親は石川県のご出身でしたが、銭湯の経営を学びこの大阪の地で銭湯で一花咲かせるべく、裸一貫で家族で移住してきたそう。とある銭湯で奉公しながら銭湯のノウハウを学び、必死に働くご両親。そんなある日、ご両親に白玉湯の譲渡の話が舞い込みました。
大阪で銭湯を経営するチャンスが巡ってきた訳ですが、裸一貫で石川県から出てきた家族。買い取るには多額のお金が必要ですぐには工面できない状態でしたが、その大部分を奉公先の銭湯の主人から借りる事が出来ました。ただあと少し足りない。ここでお金が揃わなければ、やっと巡ってきた銭湯経営のチャンスが流れてしまう。タイムリミットまであと1日。
誰もが諦めてかけていた時、奇跡が起きました。たまたま奉公先に遊びに来ていた主人の知り合いの方が残りの全額を貸してくれることになったのです。奉公人(2代目の母)がとにかくせっせと真面目に働いている姿が印象的で、「この人なら貸しても必ず返してくれる」と直感で感じお金を貸す事を決めたんだそう。見ず知らずの人に多額のお金を貸してくれる人が現れる、この偶然の出会いが無ければユートピア白玉温泉は存在していなかったかもしれませんね。
最初はとても小さな銭湯でスタートしましたが、徐々に隣の土地を買い取りながら規模を拡大して現在のユートピア白玉温泉が出来上がりました。実は今回のリニューアルは2回目で、35年前に大掛かりなリニューアルがありました。それが、現在の店舗下に駐車場を設ける大規模な工事です。
リニューアルをした当初、周りからは心配する声が数多くあがりました。今では当たり前の駐車場が存在するのは、常識に囚われない2代目が持つ銭湯経営の考え方があったからこそ。ただ、莫大な経費をかけたリニューアル工事。絶対に潰す訳にはいかないと考え出されたのが、現在のAM6時からAM25時までの19時間のロング営業。単純に営業時間を倍にすれば、一つの銭湯で2つの銭湯を経営しているのと同じという発想から生まれたこの営業時間。どこまでもポジティブな2代目です。
今回で2回目となるリニューアルを決断するまでに、5年程の歳月を要したそう。莫大な費用がかかる大規模な工事、3代目の長男と次男が揃って銭湯の経営を引き継ぐ事が決定したことで今回のリニューアルが実現しました。3代目にその時の心境を伺ったところ「続けるしかない、やらない選択肢はない」と思っていたそうです。ご兄弟の決断が無ければ今回のリニューアルもなかった訳です。
2代目曰く、銭湯は昭和、平成、令和と時代とともに変化してきたとのこと。昭和の時代、特に30〜40年代は現在のようにお風呂がある家庭が少なく、お風呂を求める人たちの為に誰もが利用できる公衆浴場が数多く存在していました。それから平成に入り、公衆浴場はコミュニティの場、近隣住民の方の憩いの場となりました。また、阪神淡路大震災の時にはお風呂の重要性が再認識され、行政が銭湯を無くしてはいけないと動き出し、銭湯経営にとっても追い風になりました。令和の時代に入り、銭湯は新たな役割を担う必要があると2代目は考えました。それが「健康と美容」です。
そこで今回のリニューアルの目玉となったのがサウナです。昭和から平成にかけて、痩せるためにテレビを見ながら我慢して入っていたサウナ。今は健康のため、美容のため、仕事のストレス解消のためにサウナを利用する人が多くなりました。自分の世界に没入できる、そんな現代のサウナニーズ対応するために、新たな銭湯のサウナを実現するべく今回のリニューアルが行われました。
時代を読み、柔軟な姿勢で変化を続けてきたユートピア白玉温泉。今後も目が離せませんね。
2代目北出守さん(右)と3代目長男芳敬さん
「風呂屋は天職」と語っていた2代目とリニューアルに伴いその精神を受け継ぐ3代目。これからも親子の柔軟な発想から生まれたアイデアで、時代と共に変化を続ける白玉温泉。今後の更なる進化にワクワクが止まりません。
最後に
今回はユートピア白玉温泉を紹介しました。
リニューアルされ令和の時代にマッチした銭湯へと生まれ変わったユートピア白玉温泉。
サウナーの方々もマナーが非常に良く、終始ストレスフリーでサウナを堪能することが出来ました。
常識に囚われないユートピア白玉温泉の営業スタイルは、お客様からの要望も必要であれば即改善するフットワークの軽さにも繋がっています。例えば外気浴スペースでは、椅子を増やし欲しいと要望があれば即増やす。外気浴のイスに水を流せるようにして欲しいと要望があれば水道とホースを即設置。冬場は足元が冷たいと要望があれば足置き台を即設置など。
とにかく良いと感じたものは、即取り入れて改善を続けていく。
ユートピア白玉温泉がお客様から永く支持されているのは、このような行動の積み重ねの賜物なんだなと実感しました。
2024年に創業70周年を迎える『ユートピア白玉温泉』、間違いなく再訪確定の極上の銭湯でした。
オロポ
キンキンに冷えたジョッキに自分で調合するスタイル。サウナの後に美味しく頂きました。
今回掲載している画像については、事前にユートピア白玉温泉様の許可を得て撮影し、一部許可を得て引用したものを使用しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。