こんにちは、じっと(@jittoblog)です。
今回ご紹介する施設は、関西地区の銭湯『灘温泉六甲道店』です。
昭和8年創業、同地区で営業している姉妹店『灘温泉水道筋店』とともに、
源泉かけ流しの天然炭酸泉と六甲山麓伏流水を使用した水風呂が楽しめる銭湯として、
地域のお客様から愛される施設。
源泉と温泉の冷温交代浴が名物で、これを求め遠く県外から訪れるお客様も多いそう。
天然温泉、天然地下水の水風呂が楽しめる銭湯『灘温泉六甲道店』のお風呂、
気になった方は、是非覗いてみてください。
では、紹介していきます。
灘温泉六甲道店基本情報
- 銭湯
- 営業時間 6:00−25:00
- 定休日 年中無休(メンテナンス等で臨時休業あり)
- 入浴料 大人(中学生以上)450円 中人(小学生)160円 小人(小学生未満)60円
- 灘温泉学割制度あり※学生証の提示が必要 高校/大学生400円 中学生300円
- サウナ入浴(サウナタオル付き)600円(入浴料450円+150円)
- よりみち入浴(湯上がりバスタオル、タオル付き)600円
- よりみちサウナ(湯上がりバスタオル、タオル付き 750円
- 貸しバスタオル 150円 売りタオル 100円
- 駐車場完備13台(店舗真裏にあり)
- 最寄駅 JR神戸線六甲道駅より徒歩5分程度 阪神本線新在家駅より徒歩7分程度
灘温泉六甲道店のロケーション
『灘温泉六甲道店』がある神戸市灘区は、六甲山と摩耶山を中心とした観光スポットが有名なほか、市街地にはJR線、阪急と阪神2つの私鉄が通り、神戸市街や大阪市内へのアクセスも非常に良い活気のある街です。また、この地域は「灘五郷」と呼ばれ昔から日本酒造りが盛んで、現在でも多くの酒造メーカーや酒蔵が存在しています。『灘温泉六甲道店』周辺は、阪神淡路大震災後の再開発で駅前に区役所の移転や高層マンションが立ち並び、都市機能と居住地が集まった賑わいをみせるエリアになっています。姉妹店である「灘温泉水道筋店」は、六甲道店から徒歩で20分程の距離にあります。
灘温泉六甲道店ってどんな銭湯?
昭和8年創業の『灘温泉六甲道店』は、天然温泉と六甲山麓伏流水を汲み上げた水風呂が楽しめる銭湯。天然温泉は、源泉かけ流しと加温した温泉の2種類あり、源泉と温泉の冷温交代浴は遠方から足を運ぶお客様がいる程の人気のお風呂となっています。『灘温泉六甲道店』といえば、創業当時そのままの外観が残る歴史的価値が高い建物も注目のポイント。戦争と大震災を乗り越えて現存する建物は必見です。またこの施設は、姉妹店の「灘温泉水道筋店」と同様に学割でお風呂に入れます。学生証の提示が必須ですが、若者が銭湯に触れる、お風呂文化を身近に感じることができる3代目から続く灘温泉ならではの嬉しいサービス。
灘温泉六甲道店施設案内
エントランス
店舗外観
歴史を感じる印象的な外観。スロープが設けられていますので、お年寄りの方なども安心して出入りできます。
入口の掲示物
館内がイラストで紹介されています。この施設の駐車場は建物の真裏にあります。
店舗入口
リニューアル時に創業当時の脱衣箱の扉をリメイクして作られた入口の引き戸。
店舗入口(閉店時)
閉店時はこんな感じに全てが脱衣箱の扉で埋め尽くされます。この扉かなり渋いです。
エントランス天井
壁に施されている模様が時代を感じ、タイムスリップしたような感覚になります。
下駄箱
下段のスペースにブーツなどが収納できる下駄箱が設置されています。
フロント
券売機はなくここで直接お金を支払うスタイル。
サウナ入浴の場合は、下駄箱の木札をフロントへ預けます。その後、入浴時に身につける番号の付いたバンドとサウナタオルを受け取ります。
脱衣所
脱衣所(男湯)①
ロッカーは42個あります。画像にはありませんが、ドライヤー(有料)とウォーターサーバーが完備されています。
脱衣所(男湯)②
縦長のロッカーも完備されていますので、大きめの荷物があっても安心ですね。
脱衣所(女湯)
ロッカーは49個あり男湯に比べ広めの空間になっています。
お風呂
浴室内には源泉かけ流しと源泉を加温した温泉、六根山麓伏流水を使用したジェットバスと電気風呂があります。浴室奥の通路を抜けると露天風呂、うたせ湯とサウナ、水風呂があります。露天風呂のお湯は、源泉を加温した温泉になっており、手軽に温泉に出かけた気分が味わえます。シャンプー、ボディソープが備え付けられているのも嬉しいポイント。男湯と女湯の浴室内はほぼ同じ設計になっています。
源泉かけ流し
細かい泡が肌を包み込む天然の炭酸泉は、30℃と少し低めの温度。加温した温泉との冷温交代浴が人気のお風呂。外気浴の替わりに不感浴しながらの休憩が最高です。
源泉かぶり
最後に上がり湯で源泉をかぶるのが灘温泉スタイル。温泉の効能が持続するそうです。
源泉かぶりシュワシュワ動画
超細かい泡が常に湧いている源泉かぶり。見応えのあるかけ湯です。
洗い場(男湯)
各所にシャンプーとボディソープが備え付けてあるので手ぶら入浴でも安心ですね。カランには六甲山麓伏流水を使用しています。
温泉(男湯)
源泉を41℃に加温しています。源泉との冷温交代浴により体の芯まで温まります。
ジェットバスと電気風呂(男湯)
六甲山麓伏流水を使用したリラックス効果抜群のお風呂です。
露天風呂
岩風呂(男湯)
源泉を加温したお風呂です。
うたせ湯(男湯)
油断すると水圧で体を持っていかれそうになるパワフルなうたせ湯。
ミルキーバブロ(女湯)
ミルキーバブロの装置により、4ミクロンもの細かい気泡が生み出された源泉を加温した温泉。この細かい泡が毛穴の汚れを取り、肌をスベスベにします。冷え性、胃腸の働きの改善も期待できる女性には嬉しいお風呂。
うたせ湯(女湯)
ボディシャワー
浴室入口付近に設置されてます。
サウナ
2023年11月に内装がリニューアルされた遠赤外線サウナ。檜の香りに満たされるサウナ室内は、定員5名程の広さ。大きめのガラス窓と間接照明により、室内は比較的明るめの設定。カラッとしたサウナの温度は、入室時96℃でしたが3セット目に突入時は100℃。コンパクトな室内なので、ストーブの輻射熱を感じながらしっかり蒸されます。
間接照明とサウナ時計
キレイにリニューアルされたサウナ室内で気持ちよくサウナが楽しめます。
2段ベンチ
サウナマットなどはないので、フロントで預かったサウナタオルを下に敷くか腰に巻いて座ります。
TVモニターと遠赤外線ストープ
音声ありのTVモニターが設置されています。
水風呂
六甲山麓伏流水を汲み上げた、天然のミネラルが豊富な水風呂。水温は年間を通して18℃から20℃に設定され、湯船の下から随時地下水が供給されることでいつでもやわらかい新鮮な水風呂が楽しめます。個人的にはかけ水用として貯められている水があるのが嬉しいポイント。いつまでも入っていたい優しい水風呂です。
水風呂(女湯)
随時供給される天然地下水の水風呂は、やわらかくやさしい水質。
ライオンの口から六甲山麓伏流水
かけ水用に貯められているので、湯船の水量を気にする必要がありません。頭からかぶり放題です。
休憩
露天風呂スペースにはこのような緑が配置されたスペースがあり、近くにイスも用意されていますので外気浴も楽しめます。冬場は外気浴も厳しくなるので、源泉の不感浴での休憩が個人的におすすめ。
その他
駐輪場
スロープ横にあります。駐輪場の奥に裏手駐車場とつながる通路があります。
駐車場につながる通路
店舗裏の駐車場
種類も豊富なドリンク
セルフサービス
自分で作るソフトクリームが食べられます。
温泉分析書
灘温泉水道筋店と若干違う成分のようです。2つの施設で違う泉質のお風呂が楽しめるのはいいですね。
著名な方にもファンが多い施設。
マッサージチェア
8分100円で利用できるそうで、この施設でかなり人気なんだそう。
ウッドデッキの休憩スペース
レトロな書類棚
90歳まで現役で活躍されていた司法書士の事務所にあった棚を譲り受けたそう。将来、リニューアルの時に何か利用できないかと4代目が模索中。
4代目とお話
昭和8年に「新温泉」として創業した『灘温泉六甲道店』は、現在まで内装のリニューアルはされたものの、戦争と大震災を乗り越えた創業当時の建物で営業を続ける奇跡の銭湯。創業当時は温泉のない銭湯でしたが、『灘温泉六甲道店』の真裏にあった4代目の父方の実家が阪神淡路大震災により倒壊、その後更地となった土地を掘削して天然温泉が湧出したことで現在の天然温泉が楽しめる銭湯に生まれ変わりました。姉妹店の『灘温泉水道筋店』も現在では、店舗で湧出する温泉を楽しむことができますが、温泉を掘削するまでは『灘温泉六甲道店』の温泉を運搬してお客様に温泉を提供していたそうです。
4代目の曽祖父にあたる初代が始めた銭湯。初代は当初、実家のあった広島から神戸に移り住み船に携わる仕事をしていたそう。その後、船の仕事を辞め一念発起で始めた銭湯経営は、一時期は銭湯7つと飲食店なども経営するまで成長しました。その後、2代目、3代目と引き継ぐにあたり事業の縮小が行われ、現在の2つの銭湯が残るかたちとなりました。
創業当時から現存する建物で営業を続ける『灘温泉六甲道店』ですが、現在の法律の壁により増築することが出来ないため、収容キャパを広げるなどの工事は不可能なんだそう。それでも4代目は、歴史的価値の高い建物を形を変えずに残すことを第一に考えているそうで、天然温泉が楽しめる銭湯を後世に残せたら嬉しいと教えてくれました。
そんな『灘温泉六甲道店』ですが、将来的には、内装のリニューアルを計画されているそうです。歴史を感じられる外観はそのままに、どこか懐かしい雰囲気が感じられるような内装にできればと教えてくれた4代目。詳細な日程は未定ですが、今から新たに生まれ変わる『灘温泉六甲道店』が楽しみ、レトロな書類棚の行く末が気になりますね。
灘温泉4代目西本さん(右)とスタッフの杉本さん
実は六甲道店推しの4代目。スタッフの杉本さんは、以前は六甲道店を利用されていたお客様だったそうで、この施設が好きで働くまでになったそうです。色んな形で支えられる『灘温泉六甲道店』から目が離せませんね。
最後に
今回は、『灘温泉六甲道店』を紹介しました。
戦争と大震災を乗り超え現存する、歴史的価値も高い外観の銭湯ですが、
なぜかしっくりと街に溶け込むとても印象的な銭湯でした。
源泉かけ流しのお風呂、サウナや水風呂が気持ちいいのと同じくらい、
スタッフの方の対応も丁寧で、気持ちよく過ごすことが出来ました。
源泉の湯船は決して広くはないですが、あうんの呼吸でお客様が入れ変わり、
気持ちよく源泉かけ流しの不感浴を楽しむことが出来ました。
誰かに言われるわけではなく、お互い気配りしながら入浴できる施設って素敵ですよね。
源泉掛け流しのお風呂、六甲山麓伏流水の水風呂が楽しめる水風呂がある
『灘温泉六甲道店』は、最高確定の素晴らしい施設です。
今回掲載している画像は、事前に灘温泉六甲道店様の許可を得て撮影したもの、一部ご提供いただいたものを使用しております。
最後までお読みいただきありがとうございます。