こんにちは、じっと(@jittoblog)です。
今回紹介するサウナ施設は、関西地方にある銭湯『御所宝湯』です。今回で2回目の訪問になります。
初めて訪問した際にとても感動した銭湯で、サウナブログの執筆を始めた時から絶対に紹介したいと思っていた施設でした。
御所宝湯のサウナは、銭湯でありながらセルフロウリュが楽しめるフィンランド式サウナが特徴です。それだけでなく動線にこだわったサウナは、コンパクトにまとまった無駄のない設計。ととのいロードに没入できるサウナ好きの番頭が手掛けた極上のサウナです。
2022年のオープン以来メディアにも多く紹介されており、今後も更に注目度が増してくること必至の『御所宝湯』のサウナ。気になる方は是非、覗いてみてください。
では、紹介していきます。
御所宝湯の基本情報
- 銭湯
- 営業時間 平日14:00ー22:00 土日祝11:00ー22:00
- 定休日 第2・第4水曜日
- 入浴料 大人(13歳以上)480円 中人(12歳以下)200円 小人(6歳未満)100円
- サウナ別途370円
- 入浴料、サウナ料金がお得になる回数券も販売(1回分お得)
- レンタルタオルセット200円(バスタオル、フェイスタオル各1枚)
- 駐車場 店舗横に5台程度駐車できるスペース有り (砂利が敷いてあります)
- 別途専用駐車場有り 少し離れた場所にある為現地でお問い合わせいただくことをお勧めします。
- 最寄駅 JR御所駅から徒歩4分程度 近鉄御所駅から徒歩5分程度
御所宝湯のロケーション
奈良県御所市にある御所宝湯は大正5年創業、107年の歴史を誇る老舗の銭湯。2008年に一度廃業していましたが、2022年10月に新たな息吹が吹き込まれ、御所宝湯として営業を再開。
御所と書いて「ごせ」と読みます。奈良県の中部に位置しており、西側には大和葛城山や金剛山がそびえ立つ自然豊かな田園地域です。700年もの歴史がある「三光丸」の胃腸薬は御所の生まれ。また、日本酒好きの方なら一度は聞いたことがあるかもしれない「風の森」の湯長酒造(株)も御所市にあります。御所宝湯だけでなく、他県でもお取り扱いする銭湯が増えてきた「皆様石鹸」の(株)フェニックスも1946年に御所の地で創業。歴史ある企業が数多くある地域なんです。
湯長酒造(株)
1719年創業の老舗の酒蔵。自然な発泡感が特徴の「風の森」が有名。御所宝湯からも徒歩圏内。古き良き風情のある街並みに御所宝湯はあります。
御所宝湯の外観
街並みに溶け込んでいる感じがいいですね。御所宝湯を正面に見て左側に路地があり奥が駐車場になっています。
御所宝湯ってどんな銭湯?
昔ながらの雰囲気が残る御所宝湯は、サウナが注目される施設ですがベースは銭湯。
老若男女問わず気軽にお風呂を楽しんでもらいたい、そんな番頭さんの思いが詰まった銭湯です。こちらの銭湯は、シャンプーやコンディショナー、ボディソープなど浴室内に設置されおり無料で利用できます。脱衣所に設置されている乳液やドライヤーももちろん無料。手ぶらでもお風呂、サウナが楽しめる新しい銭湯のスタイルが御所宝湯にはあります。
お子様連れのお客様には浴室内で遊べるおもちゃの貸し出しもあります。ちょっとした心配り嬉しいですね。私も家族で伺った際に利用しました。子供達も大喜び。
エントランス
レトロな雰囲気が印象的なエントランス。
銭湯特有の番台はなくロビー方式を採用。
下駄箱に靴を入れて、木札を持ってカウンターで事前に入浴料金を支払います。銭湯では珍しく支払方法は現金だけでなく、クレジットカードも利用できます。サウナ利用者には黒いバンドが手渡されますので、サウナ入浴時はバンドをつけて楽しみましょう。
レトロな雰囲気のエントランス
番頭さん自ら磨いた丸太のイスや時代を感じる冷蔵庫が雰囲気にマッチしています。奥にはグッズも販売してます。
皆様石鹸
御所にある(株)フェニックスの石鹸。パッケージが渋い。御所宝湯とのコラボ手ぬぐいも販売してます。
かもす温泉豆乳シリーズ
こちらも(株)フェニックスの商品
奈良県吉野発 Jiwajiwaのアロマ
PEARL印のギョサン
このサンダルを製造している(株)丸中工業所も御所にある会社。
ほぞ穴がむき出しの柱
そのままエントランスの柱として存在してます。創業当時の組み木の建築でできた銭湯であることがこの柱から伺えます。
脱衣所
格子柄の天井が印象的で広めのスペースが確保されている脱衣所。
脱衣所だけでなく、施設全体的に清掃が行き届き、清潔感があります。
大きめのロッカーは、荷物が多くなりがちの女性には嬉しい気配り。
脱衣所の入り口
柱やタイルなど創業当時そのまま。背が低い入口の柱が時代を感じます。
当時の番台の一部
写真では伝わりにくいですが、長年手が触れていた番台の角は丸みを帯びてツルツル。
脱衣所
こちらは男湯側の脱衣所。女湯側も同じ様なつくりになっています。格子柄の天井がいい雰囲気です。写真にはありませんが、ドライヤーや綿棒、乳液なども設置されており無料で利用できます。
ロッカー
大きめのロッカーは荷物が多くなりがちな方も安心。ロッカーにある隙間がちょっと物を置くのに重宝します。
お風呂
お風呂はあつ湯43℃とぬる湯41℃があります。
43℃のあつ湯は銭湯ならではの設定温度。
サウナの合間にあつ湯と水風呂の温冷交代浴もいいですね。
奥にある扉の向こうがサウナ
奥の湯船があつ湯。女湯側には大きなアヒルがいます。
掲示物
銭湯によくある掲示物ってなぜか見ちゃいますよね。約束事もしっかり記載されいます。気持ち良い時間を過ごすためにルールはしっかり守りたいですね。
サウナ室
サウナーの心を鷲掴みにする導線にこだわったサウナ。
サウナ室の温度は番頭さん曰く約85℃に設定されており、ロウリュ後は一気に95℃から100℃まで体感温度が上がります。ここのサウナ室は全面土壁で天井がアーチ型の構造になっています。このアーチをつたってロウリュの蒸気が頭上に降り注ぐ訳です。
サウナ室にはTVモニターも無ければ温度計もサウナ時計も設置されていません。これも番頭さんのこだわりの一つ。自分の体と相談しながら自分のペースでサウナを楽しんで貰いたいとの事。御所宝湯のサウナは、温度や時間に管理されるのではなく、感覚を研ぎ澄ませ感じるサウナなんですね。光が落とされたサウナ室は、落ち着いた雰囲気でサウナに集中できます。
男湯側サウナ室
サウナストーブ横にも座れるスペースが男湯側にはあります。アーチ状の天井から降りてくる蒸気が本当に最高でした。癖になります。
女湯側サウナ室
男湯側より若干狭いですが十分な広さ。当初小さいサウナ室を作るよう勧められたそうですが、番頭さんのこだわりで男湯側と同等スペックのサウナ室が設置されています。
左官職人泣かせの土壁
天井と壁の繋ぎ目に土を盛り緩やかなカーブを描いているサウナ室。左官職人に無理言って完成させたこだわりの土壁。
水風呂
露天スペースにある水風呂。
16℃前後に設定された水風呂は、ロウリュによりしっかり蒸された体に染みる心地よい設定温度。冬場は冷却機を使用せず外気温と連動した温度設定になるので、水温がシングルになる事もあるそう。
私が初めて訪問した冬場の水温は12℃でした。季節により変化する水風呂も御所宝湯の魅力。
休憩
丸太のイスが設置された休憩スペース。
男湯側は露天スペースとなっており、外気浴が楽しめるようになっています。
ちょっとした棚も用意されているので、水分補給で持ち込んだ水筒やペットボトルなども置けるので便利。
男湯休憩スペース
男湯側は露天の休憩スペースになっていますので、高さの違う丸太のイスで思いのままに外気浴を楽しめます。
女湯休憩スペース
女湯側は男湯側ほど開放感はありませんが、外気はしっかり取り込まれ落ち着いた雰囲気で休憩することができます。
その他
アップデートされた女湯のカラン。
女湯のカランは、温度調節が可能な最新のものに変更されています。昔ながらのカランだと熱いお湯がそのまま出てくるので小さいお子様は注意が必要でした。特にお子様と利用されることが多くなりがちの女湯のカランのアップデートは、番頭さんの思いが詰まった一つの象徴ですね。
女湯のカラン
温度調節もでき、ワンプッシュで風呂桶一杯分のお湯が出ます。シャンプーやボディソープは男湯女湯両方に設置されています。
番頭さんとお話
奈良県出身の番頭さんは、幼い頃から銭湯を営むことが夢でした。大人になってからもその夢を捨てられず県内の銭湯に足繁く通い、銭湯の経営を勉強できる施設を探し回りましたが全て断られる状況だったそう。第一声が「銭湯を経営している家なの?」「銭湯を経営するなんて絶対無理」という言葉が並び、普通なら心が折れそうなところですが不屈の精神で諦めず行動しすること約3年。たまたま御所市の町おこしの一環で民間が立ち上げた銭湯再生のプロジェクトの話が舞い込み、2022年10月26日に晴れて銭湯の番頭としての人生がスタートしました。
一度廃業した銭湯を復活させるのは再開まで大変な事が多く、現在の基準を満たす温浴施設を一から作ることが必要だったそう。苦労しながら掴んだ銭湯経営ですが、銭湯に懸ける思いは人一倍だと思います。
御所宝湯には至る所に番頭さんのこだわりが感じられました。通常、構成比が男8:女2の銭湯の客層が、御所宝湯では男7:女3、最大で男6:女4の比率の客層で入店があるそう。老若男女問わず全ての人が楽しんでもらえる銭湯を目指している番頭さんのこだわりが数字にも表れていますね。
将来、御所宝湯をユートピアにするのが夢と語る番頭さん。夢の実現に向けて御所宝湯のアップデートは続いていくそう。今後も御所宝湯から目が離せませんね。
御所宝湯番頭の太田さん
御所宝湯の居心地の良い雰囲気は、太田さんの人柄そのものなんだと実感。「銭湯の楽しみ方は人それぞれ」と語る太田さんが手掛ける御所宝湯の進化、これからも楽しみにしております。
最後に
今回は2回目の訪問となった『御所宝湯』の紹介でした。
サウナ、水風呂、外気浴が最高なのはもちろんなのですが、公衆浴場としてあくまでお風呂が主役と考える、番頭さんのこだわりを感じる銭湯でした。女性スタッフもいますので、何か女湯でトラブルがあっても対応してくれるので安心ですね。
サウナを利用されるお客様のマナーも非常に良く、終始ストレスなくサウナを楽しむことができました。私が訪問した時は、中学生のサウナーもいました。中学生から御所宝湯のサウナでととのえるなんて羨ましい限りです。
番頭さんとスタッフさんの人柄が銭湯の雰囲気とマッチしていてとても居心地が良く、時が経つのを忘れさせてくれる癒しの空間がある御所宝湯。もちろん再訪確定の極上の銭湯でした。
今回掲載している画像については、事前に御所宝湯様の許可を得て撮影し、一部ご提供いただいたものも使用しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。