こんにちは、じっと(@jittoblog)です。
今回ご紹介する施設は、関西地区の銭湯『灘温泉水道筋店』です。
『灘温泉水道筋店』は、天然の炭酸泉が湧き、六甲山麓伏流水を使った
地下水かけ流しの水風呂が楽しめる、地域の方から愛される人気の銭湯です。
某人気テレビ番組でも湯触りがよく、日帰りで温泉が楽しめる銭湯として
紹介され、全国的にも注目される施設となっております。
サウナ好きの方も温泉好きの方も、
大満足間違いなしの『灘温泉水道筋店』のお風呂。
気になった方は、是非覗いてみてください。
では、紹介していきます。
灘温泉水道筋店基本情報
- 銭湯
- 営業時間 5:00−24:00
- 年中無休
- 入浴料 大人(中学生以上)450円 中人(小学生)160円 小人(小学生未満)60円
- 灘温泉学割制度あり※学生証の提示が必要 高校/大学生400円 中学生300円
- サウナ入浴(サウナタオル付き)600円(入浴料450円+150円)
- よりみち入浴(湯上がりバスタオル、タオル付き)600円
- よりみちサウナ(湯上がりバスタオル、タオル付き 750円
- 貸しバスタオル 150円 売りタオル 100円
- 駐車場完備20台
- 最寄駅 阪急神戸線王子公園駅より徒歩12分程度 阪神本線大石駅より徒歩15分程度
灘温泉水道筋店のロケーション
『灘温泉水道筋店』がある神戸市灘区は、六甲山と摩耶山を中心とした観光スポットが有名なほか、市街地にはJR線、阪急と阪神2つの私鉄が通り、神戸市街や大阪市内へのアクセスも非常に良い活気のある街です。また、この地域は「灘五郷」と呼ばれ昔から日本酒造りが盛んで、現在でも多くの酒造メーカーや酒蔵が存在しています。「エルナード水道筋商店街」は、神戸市内でも代表的な商店街のひとつで、商店街の下に水道管が通っているのが名前の由来だそう。『灘温泉水道筋店』付近から450m続くアーケードを抜け直進すると、阪急神戸線王子駅に繋がります。駅のすぐ隣にある「神戸市立王子動物園」も人気の観光スポットです。
灘温泉水道筋店ってどんな銭湯?
『灘温泉水道筋店』は昭和13年に開業。姉妹店である「灘温泉六甲道店」とともに天然温泉が楽しめる銭湯で、一番人気は34℃源泉かけ流しの天然炭酸泉。このお湯を求めて遠方から足を運ぶ人がいるほどの人気の施設は、連日たくさんのお客様で賑わっています。加温した温泉と源泉の温冷交代浴もおすすめ。7人程がゆったり座れる遠赤外線サウナは、常時90℃程のマイルドな設定。六甲山麓伏流水を使った地下水かけ流しの水風呂も人気。年間通して18℃〜20℃の水温で、やわらかい肌触りはいつまでも入っていたくなる水質抜群の水風呂です。この施設は学割でお風呂に入れます。学生証の提示が必須ですが、若者が銭湯に触れる、お風呂文化を身近に感じることができる嬉しいサービスですね。
灘温泉水道筋店施設案内
エントランス
灘温泉水道筋店入口
店頭でさすり観音様がお出迎え。ぶら下がっている可愛らしい提灯はスタッフの手作りなんだそうです。雰囲気にマッチして素敵ですね。
成分表
入口横に掲示されている成分表。
下駄箱
ブーツなども収納できる下駄箱が設置されています。
館内入口の案内。
フロント
サウナを利用する際は、下駄箱の木札をフロントに預けます。
サウナタオルとバンド
フロントで木札を預けたら、サウナタオルと番号札がついたバンドが渡されます。サウナタオルを持って札を身につけてサウナに入ります。
脱衣所
いざ、入浴。
脱衣所①
かなり広めのロッカーなので、少し大きめの荷物でも楽々収納できるので安心です。
脱衣所②
ロッカーの数もかなり多めです。明るい雰囲気で清潔感も抜群です。
ドレッサー
ドライヤー(有料)も完備。
ウォータークーラー
備え付けのコップが置いてあります。有料で紙コップも販売しています。
浴室入口とお手洗い
準備ができたら、いざ浴室へ。
お風呂
『灘温泉水道筋店』のお風呂は、34℃の源泉と源泉を加温した温泉、六甲山麓の伏流水を使用したジェットバス、電気風呂、うたせ湯があります。温泉と冷泉の温冷交代浴が人気で施設でもイチ押しの入浴方法です。
源泉かぶり
かけ湯として源泉が用意されていますが、あがり湯として最後にかけるのがおすすめ。
洗い場
こちらも六甲山麓の伏流水を使用している洗い場。シャンプーとボディソープは備え付けてあります。手ぶら入浴でも安心ですね。
源泉かけ流し
源泉
天然の炭酸とともに湧き出る源泉は、34℃と体温よりも少し低い温度。不感浴にぴったりな源泉は、入ると体が浮くような感覚になります。リラックス効果抜群、施設イチ押しのお風呂。
源泉シュワシュワ(動画)
絶えず湧き出る炭酸泉のきめ細やかな泡が、肌をやさしく包んで体内に浸透していきます。外気浴の替わりに入って休憩しましたが、もう最高でした。
温泉
源泉を加温した温泉は、身体の芯までポカポカに温まります。この湯船の石(男湯)は、創業当時から使用してたものをリニューアル時に再利用しているそうです。
ジェットバスと電気風呂
こちらも人気のお風呂。六甲山麓の伏流水を使っています。
うたせ湯
強めに降り注ぐお湯が気持ちいいです。
露天風呂
源泉を加温している露天風呂。外気に触れながら天然温泉が楽しめます。夏場は源泉かけ流しのお湯になるそうです。
サウナ
遠赤外線のサウナは、90℃程のマイルドな設定。サウナを利用する時は、フロントで受け取る緑色のサウナタオルを持ち番号札がついたバンドを身に付けて利用します。サウナ室はTVモニターの音声が流れ、サウナ時計も設置されています。
サウナ室入口
様々な掲示物が貼られています。マナーを守って気持ちよくサウナ満喫しましょう。英語表記の掲示物も多数あります。観光名所ならではですね。
サウナ室内
2段ベンチでサウナタオルを座面に敷いて入るのが灘温泉スタイル。座面が広く仕切られているので、あぐらをかいてもゆったりスペースが確保されます。サウナハットはNGです。
水風呂
六甲山麓の伏流水かけ流しの水風呂は、年間通して18℃〜20℃に保たれ、新鮮な地下水で常に満たされています。浴槽とは別にかけ水用に貯められている地下水が個人的に嬉しいポイント。水風呂の奥あたりからも地下水がブクブクと供給されています。肌触りがとてもやわらかい水風呂は、いつまでも入っていたくなる極上な水質。水風呂の隣にある壁にサウナタオルを掛けておくフックが用意されています。
休憩
露天風呂の隣にある石のベンチで外気浴が楽しめます。かなり広めのスペースが確保されていますので、ゆったり休憩できます。
その他
館内の営業時間案内
24時までの営業ですが、利用できる時間が決まっていますので注意が必要ですね。
1階休憩スペース
1人掛け用の机とイス、マッサージチェアが完備されています。
灘温泉掘削工事
灘温泉水道筋店で行われた温泉掘削工事で掘った地層の土が10m単位で700m分まで展示されています。歴史を感じることができる一コマ。
女湯案内掲示物
2階建ての店舗になっており、女湯は2階。フロアが男女で完全に別れています。
女湯につながる階段
中2階
女湯に向かう途中に、ソファや雑誌などが用意された休憩スペースがあります。窓から差し込む陽の光で明るい雰囲気になりいい感じですね。
小説や昔の写真が展示されている棚
炭酸浴と冷温浴の入浴方法と効能
女湯入口
ここから男性が入ることは出来ません。
階段上から見たロビー
天井が高く、明るい雰囲気。
灘温泉水道筋店のパンフレット
外国人観光客に向けて英語表記されたパンフレットが用意されています。観光地ならではですね。
4代目とお話
昭和8年に「新温泉」として創業した現在の「灘温泉六甲道店」の姉妹店として、昭和13年に開業した『灘温泉水道筋店』は、500余りのお店が集まる「エルナード水道筋商店街」の近くにある銭湯。現在の店舗は3代目にあたる店舗で、初代は現在より川の近くに店舗を構えていましたが、過去に発生した神戸大水害によって流されてしまったそう。2代目は平屋の銭湯として現在の場所で営業していましたが、平成15年に現在の2階建ての店舗に3代目としてリニューアルされています。
『灘温泉水道筋店』と言えば何と言っても天然温泉ですが、創業当時は温泉が湧いていない銭湯でした。きっかけは、平成7年に発生した阪神淡路大震災。姉妹店の「灘温泉六甲道店」の隣に4代目の父にあたる3代目の実家があったのですが、震災の影響で家屋が倒壊して更地になったそう。その後3代目が更地に温泉を掘る決断をして平成9年に湧出。天然温泉が楽しめる銭湯に生まれ変わりました。
なぜ急に温泉なのか、実は急ではなく温泉がある銭湯は、初代の夢でもあったそうです。祖父である初代の夢を引き継ぎ3代目が温泉を掘り夢を実現することになったのですが、阪神淡路大震災が発生していなければ、現在の灘温泉は生まれていなかったのかも知れません。その後「灘温泉六甲道店」で湧出した温泉は、『灘温泉水道筋店』にも直接運ばれ温泉が楽しめる銭湯として営業していましたが、平成13年に『灘温泉水道筋店』でも温泉掘削を行い、天然温泉が湧出する施設となりました。復興が大変な中、ポジティブに物事を捉え、温泉掘削を決断した3代目によって生まれた源泉かけ流し天然の炭酸泉は、様々な偶然とタイミングによって生まれた、正に奇跡の温泉ですね。
そんな3代目の背中をみて育った4代目が「灘温泉」で働き始めて約5年。若い頃は継ぐことも考えてなく、3代目も継がせる意思はなかったそう。ただ、昭和8年から続く老舗の銭湯、3代目が一生懸命働き守ってきた姿を見ていた4代目は徐々に銭湯を継ぐ気持ちに傾いていったそうです。継ぐからにはしっかりと学んで銭湯の道に入りたいと考えた4代目は、20代半ばで経営コンサルタントの道に進み社長のもとで経営を学ぶ日々を送りました。経営者としてのスキルを磨くこと10年、現在は「灘温泉」の4代目として働き始め、3代目のもと銭湯経営を一から学び現在に至ります。
銭湯の仕事が大好きと教えてくれた4代目。元々、理系だったそうで機械の扱いなども苦なくこなされるそう。人の役に立ちたい、お客様に喜んでもらえるのが一番嬉しいと感じる4代目が、現在取り組まれているのが業務の仕組みを構築することだそう。現在の「灘温泉」での最終キャリアが店長しかない状況を打破して、キャリアを積んだ人が銭湯経営者として独立出来るようにしたり、銭湯設備のメンテナンスの業者や職人を育成して、独立できるキャリアが実現できる仕組みを構築することで、銭湯に関わる業種が永続的に続く循環型のビシネスモデルを「灘温泉」で実現できればと考えているそうです。今後も過去の経験を生かし、来店されるお客様だけでなく24時間交代で働く総勢40名のスタッフみんなが幸せになる施設を目指す4代目。「灘温泉」の更なる進化が今後も楽しみですね。
灘温泉4代目の西本さん(左)と一緒に
明るい笑顔が印象的な4代目。スタッフを大事に考えた経営のスタイルはスタッフにも伝わり、みなさんイキイキと働かれていました。3代目同様にポジティブな4代目が手掛ける『灘温泉水道筋店』から今後も目が離せませんね。
サ飯 うどん な也
『灘温泉水道筋店』の近くにある「エルナード水道筋商店街」を散策。商店街は見て歩くだけでもワクワクしますね。全国的に減りつつあるアーケードの商店街ですが、ここはお客様も多く活気に溢れていました。何の目的もなくぶらぶら歩いていると目を惹く外観のお店を発見。
「うどん な也」
サウナの後でお腹も空いていたので、即決で入店。結論、大正解のお店でした。
『灘温泉水道筋店』に来た際は、是非立ち寄ってみてください。
エルナード水道筋商店街
450m続くアーケードの商店街、お買い物を楽しむお客様で賑わっていました。
うどん な也
落ち着いた雰囲気、おひとり様でも入りやすい店内が印象的。スタッフの方もとても丁寧。
牛すじカレーうどん
コクがあり、出汁がしっかり効いたカレーうどん。食べすすめると徐々に汗が出てくる感じ、辛さもちょうど良いです。常連の方は別にライスを頼んで、最後に丼に入れてカレーライスにして食べるのだとか。
最後に
今回は、『灘温泉水道筋店』を紹介しました。
年中無休で天然温泉が楽しめる銭湯は、
地域のお客様から愛される生活に根付いた銭湯でした。
訪問時は平日の昼間でしたが、
どの時間帯でもお客様が来店され、賑わいをみせていました。
源泉かけ流しの天然炭酸泉で不感浴、温泉との温冷交代浴が楽しめ、
六甲山麓の伏流水、地下水掛かけ流しの贅沢な水風呂が楽しめる『灘温泉水道筋店』は、
再訪確定の素晴らしい施設です。
今回掲載している画像は、事前に灘温泉水道筋店様の許可を得て撮影したもの、一部ご提供いただいたものを使用しております。
最後までお読みいただきありがとうございます。